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臨床検査について

臨床検査は、病気の診断、重症度判定、治療の選択・経過観察・効果判定、病気の早期発見と予防のために欠かすことの出来ない重要な検査です。検査内容は、検体検査(血液、尿、便、喀痰、穿刺液、組織など患者様から採られた材料から情報を得る検査)と生理検査(患者様自身に直接機械を装着して情報を得る検査)に大きくわけられます。

スタッフ

科長(医師)1名、臨床検査技師 10 名(常勤9名、非常勤1名)、事務助手 1 名で構成されます。専門性を高めるため、認定臨床微生物検査技師(1名)、細胞検査士(1 名)、認定輸血検査技師(1名)、認定血液検査技師(1名)、緊急臨床検査士(4 名)の学会認定資格を取得した技師を配置しております。
また、栄養サポート(NST)や感染対策(ICT)にもチーム医療の一員として関わっています。

検体検査について

血液、尿、便、喀痰、穿刺液、組織など患者さまから採られた材料から情報を得る検査。

一般検査

1 尿検査

尿検査
尿中の蛋白や潜血、糖、ウロビリノーゲンなどの成分を分析、沈渣物を顕微鏡で観察し、腎臓~尿路の異常や糖尿病などの病状を調べます。

2 便検査

便中に血液が混じっていないかを検査し、消化管出血を調べます。

3 その他

髄液や体腔液などの性状や細胞数などを検査します。

血液検査

1 血算・血液像

血算・血液像
血液中の赤血球・白血球・血小板の数や比率を分析、必要に応じて血球形態を顕微鏡で観察し、形態的異常を調べます。
 

2 凝固・線溶検査

凝固・線溶検査
血液中の血を止める成分(凝固因子)や固まった血を溶かす成分(線溶成分)の働きを検査し、止血機能を調べます。
主な項目:PT、APTT、Fib、FDP、Dダイマー

生化学検査

生化学検査
血清や尿中のさまざまな成分(酵素、糖、蛋白、脂質、電解質、無機物など)を測定し、肝機能や腎機能などを調べます。
肝機能 蛋白、アルブミン、ビリルビン、AST、ALT、 ALP、ChE、γGTP、LDH、など
膵機能 アミラーゼ
筋肉・脳 CK
脂 質 総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪
腎機能 尿素窒素、クレアチニン、尿酸、電解質など
糖尿病関連 血糖、HbA1c
免疫感染症 CRP、TPLA、RF、IgEなど
微量金属 鉄、無機リン、カルシウム
用手法 トロポニンT、アンモニア、RPR、マイコプラズマ抗体など

免疫検査

免疫検査
感染症や腫瘍マーカー、甲状腺ホルモン、血中薬物濃度などの検査をします。
癌の早期発見や治療中の経過観察などに役立てます。
腫瘍マーカー CEA、シフラ、proGRP、SCC、CA19-9
甲状腺機能 TSH、FT4
感染症 HBs抗原、HBs抗体、HCV抗体
循環器関連項目 BNP
血中薬物濃度 バルプロ酸、フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトイン、テオフィリン
追加項目 細菌感染症、特に敗血症の診断に有用なPCT(プロカルシトニン)検査を追加しました。


輸血検査

貧血、または手術等での輸血に際し、血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験(クロスマッチ)などを行い、輸血用血液製剤の管理をします。

 

細菌検査

様々な材料から、一般細菌、抗酸菌、真菌などの病原性の微生物を培養、同定し、薬剤感受性試験にて、適切な抗菌剤を調べます。
細菌検査

迅速検査:検査キットを用いて、数分~1時間以内に感染の有無を調べます。

当院で検査可能な主な項目
  • RSウイルス抗原検査
  • アデノウイルス抗原検査
  • インフルエンザウイルス抗原検査
  • ヒトメタニューモウイルス抗原検査
  • マイコプラズマ抗原検査
  • CDトキシン検査
  • ノロウイルス抗原検査
  • 尿中肺炎球菌抗原検査
  • 尿中レジオネラ抗原検査
  • 喀痰中肺炎球菌抗原検査
 

TRC(Transcription Reverse-Transcription Concerted reaction:転写逆転写協奏反応)検査

TRC
喀痰や穿刺液等から約2時間で抗酸菌症を早期発見できる装置です。この検査は、転写反応と逆転写反応を組み合わせて一定温度でRNAを増幅、検出する迅速かつ高感度な核酸増幅遺伝子検査です。

 

PCR 検査

PCR 検査とは、「ポリメラーゼ連鎖反応」(Polymerase Chain Reaction)の略で病原体等の遺伝子(DNA:デオキシリボ核酸)を増幅させて検出します。
遺伝子は二重らせん構造していて、遺伝子に熱を加えると2本鎖のDNAから1本鎖のDNAに分離することができます。1本鎖になったDNAにDNA合成酵素(DNAポリメラーゼ)を使って片側の DNA を合成していき元の2本鎖のDNAを作っていきます。
これを繰り返し、増えたDNAに標識をつけ、視覚的にわかりやすくし、検出します。これにより、ごく微量の遺伝子を検出することができます。
当院ではPCR法を用いて、新型コロナウイルスの検査を行っています。
PCR

病理・細胞検査

1 組織診

手術で摘出された臓器や、気管支鏡・胃カメラ等で採取された小組織(生検)の顕微鏡標本を作製し、医師が鏡検、診断を行います。当院では肺病理に関しては国際医療福祉大学 永田 忍彦 教授に、その他病理に関しては久留米大学医学部第二病理学教室、SRLに依頼しています。
悪性の場合には病理組織の検体から遺伝子検査も追加施行しています。

2 細胞診

喀痰や尿、体腔液中の細胞や、気管支擦過、リンパ節穿刺などにより採取された細胞を観察することにより、良性か悪性かを鑑別します。当院では一次判定を検査技師、最終診断を呼吸器検体に関しては国際医療福祉大学 永田 忍彦 教授に、その他検体に関しては久留米大学医学部第二病理学教室に依頼しています。
術中や気管支鏡時の迅速検査にも対応しています。

3 病理解剖

亡くなられた患者さまのうち、ご遺族のご了解を頂いた方について病理解剖をさせていただいています。
病理解剖による病理学的診断と生前の臨床診断を照らし合わせることで、今後の医療に役立てていきます。
当院では九州大学大学院 医学研究院 神経病理分野や久留米大学医学部 第二病理学教室と連携し年間10例程度の病理解剖を行っています。

生理検査について

患者様の身体に検査技師が直接触れて検査を行います。検査内容によって、検査にかかる時間が異なります。また絶食や睡眠等の条件や予約が必要な検査もあります。

心電図検査

心臓の活動により生じる電気信号を波形として記録します。心筋梗塞や不整脈、狭心症などを調べる検査で、痛みや電気の痺れなどは全くありません。

1 安静時12誘導

心電図検査
仰臥位、安静状態での心電図をとります。

2 ホルター心電図

小型の記録器を用いて、24時間の心電図を記録します。不整脈や狭心症の有無を調べる検査です。自覚症状に関連した心電図変化や自覚症状のない心電図変化まで見つけることが出来ます。装着時は行動記録メモ用紙にいつ何をしたか、症状の有無等を記載していただきます。検査の際は装着した状態で帰宅可能です。検査中はお風呂に入れません。

CAVI/ABI検査

CAVI/ABI検査
両腕と両脚の血圧を同時に測定することによって、動脈硬化を調べる検査です。動脈の硬さや狭さを調べます。仰臥位、安静の状態で検査します。
両上肢の血圧を測定しますので腕は肘上まで、足は膝下まで出しやすい服装でご来院ください。

呼吸機能検査

呼吸機能検査
息を吸ったり吐いたりして、肺活量など肺の能力を調べる検査です。肺活量や一秒間の呼出量(一秒量)などを測定します。正しい検査結果を得るためには患者さまの努力と協力が必要となります。
肺機能検査報告書
肺機能検査報告書

特殊肺機能検査

人体に影響のない微量なガスを用いることで肺の拡散能力(ガス交換能力)や気管支や肺胞の状態などを調べます。
当院では、肺拡散能力検査(DLCO)・肺内ガス分布検査(クロージング・ボリューム)・機能的残気量検査(FRC)を行っております。

超音波(エコー)検査

超音波検査
人の耳には聞こえない音波(超音波)の反響を映像化することで、心臓、腹腔内、頚動脈、下肢静脈などの内部の構造を写し出す検査です。検査部位に直接専用ジェルを塗って検査します。痛みもなく、侵襲性の少ない検査です。心エコー検査では主に心臓の動きや弁の形態、および弁の可動性の確認を行います。
エコー写真

脳波検査

脳波検査
脳波検査は、脳に流れる微弱な電流を頭部に取り付けた電極により波形として記録し、脳の働きを調べる検査です。
痛み等はなく、検査時間はおよそ 1 時間です。てんかんの診断や治療効果の判定、脳血管障害、脳腫瘍などの診断に用いられます。仰臥位、安静、覚醒、閉眼の状態で検査します。検査中、開閉眼や過呼吸、光刺激などを行います。
検査前日は洗髪を行い、整髪料等はつけないでください。
検査で頭皮上にジェル状のペーストをつけるため、終了後はベタツキが残ります。ご了承ください。帰宅後、シャワーなどで洗髪を行ってください。

終夜睡眠ポリグラフ

終夜睡眠ポリグラフ
睡眠時無呼吸症候群を調べる検査です。就寝時の口鼻の気流、血中酸素飽和度、胸腹部の動き、脳波、心電図などを連続的に測定します。得られた情報から睡眠の深さ、呼吸の状態、血液中の酸素の状態などを総合的に知ることができます。精密検査は一晩入院していただき、簡易検査はご自宅で自ら機械を装着し検査を行っていただきます。

聴力検査

聴力検査
ヘッドホンをつけて、耳の聴こえ具合を検査します。

筋電図検査

筋電図検査は主に末梢神経伝導速度・誘発電位検査を行っています。

筋電図検査
・末梢神経伝導速度

神経伝導速度検査は、手や足の神経に電気刺激をして刺激の伝わる速度を計測し、神経が正常機能しているかを調べる検査です。検査時間は調べる神経数にもよりますが、およそ1時間前後です。検査では、刺激により手や足がピクピク反応したりピリピリ感じたりしますが、身体への影響はありません。検査当日は、腕は肘上まで、足は膝上まで出しやすい服装でご来院ください。

・誘発電位検査

目や耳、手足からの感覚情報が電気信号に変換されることを利用して、脳細胞の活動や神経路を伝わっていく電気信号を記録し、脳や神経系の機能を調べる検査です。当院では、運動誘発電位検査・体性感覚誘発電位検査・聴性脳幹誘発電位検査・視覚誘発電位検査を行っています。

血液ガス分析

血液ガス分析
呼吸でのガス交換の状態や、体内の酸と塩基のバランスをみるために、血液中のガスの濃度を測ります。
 

呼気NO検査

呼気NO検査
呼気中の一酸化窒素の濃度を測定する検査です。呼気中の一酸化窒素は、気道炎症のマーカーで、喘息治療の補助診断として有用とされています。専用の筒をくわえて、10 秒間息を吐き続けていただくと結果が得られます。短時間で検査可能です。
 

体成分分析検査

体成分分析検査
体内の水分量・筋肉量・脂肪量を測定します。検査は足首と指先に専用の電極を装着し、安静にして仰向けの状態で測定します。短時間ですみ、痛みもありません。僅かな体水分の変化を感知するため、栄養状態の把握、評価に使用されます。